2005年07月07日

SUS304-CSP、SUS301-CSP : ステンレスばね材(SUSバネ材)の硬度@試作加工で

ネット経由でご注文頂き、現在 試作・検討中のステンレスばね材(SUSバネ材)による試作加工で、材質をどうするかとういうことに関してクローズアップし、お客様と打合せしました。

この試作加工は現在特許申請中の部品なので、詳しいお話はできませんが、その部品の材質は、用途・目的から、なるべく薄い板で且つ硬く(硬度が大きい)、耐腐食性良好&曲げなどの加工性もよいもの、という特性をクリアできる材料が求められます。

このような条件から現在お客様自身もステンレスばね材(SUSバネ材)を選択されています。

現在の選択肢としては以下。

?.ステンレスばね材(SUSバネ材) : 板厚t0.1 SUS304-CSP H (硬度 : HV415±15)

?.ステンレスばね材(SUSバネ材) : 板厚t0.15 SUS304-CSP H (硬度 : HV415±15)

?.ステンレスばね材(SUSバネ材) : 板厚t0.1 SUS301-CSP H (硬度 : HV445±15)

?.ステンレスばね材(SUSバネ材) : 板厚t0.1 SUS301-CSP EH (硬度 : HV500オーバー程度)

※上記の記号『H』や『EH』は材料の質別記号で、材料の調質(硬さ)を表しています。

上記?についてはこの板厚、材質で既にお客様自身で試作済み。
但しこれだと部品の使用上、強度的に不足とのことでまず却下。

上記?についても、材料としてあまり市場性が良くないので、部品の量産時を考慮すると採用は見送っておいた方が無難ということで却下。

よって、試作としては上記?と?の二通り試作加工してみることとしました。

板厚をt0.1からt0.15に0.05mm厚くすることで、強度的にはその製品の使用上の十分な強度をだせることは分かってはいます。

ただ、板厚はt0.1のままで、材質を SUS304-CSP H から SUS301-CSP H にすることで、HV硬度でプラス50がどの程度製品強度に効いてくるものか、そこを楽しみにしてます。

しかしまぁ、材料一つ選定するにも、いろんな要素があってなかなか難しいもんですね。
勉強、勉強!





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