2005年08月23日

機械加工の部品設計から板金加工部品へのご提案

先日ネットがきっかけとなりお付合いさせて頂いているお客様より、アルミの機械加工部品のご相談がありました。
図面を拝見すると、小さい部品ですが、面倒な切削加工やワイヤーカット(ワイヤー加工)も併用しないと加工できないような機械加工部品でした。

一目見てこりゃ、高くつくなぁ、と思った次第ですが、予算もあまりないとのことでした。
そこで、いろいろ考えたんですが、発想を転換して、いくつかの板金加工部品から組立てて代用できないかな?と思い、早速デザインしてご提案したところ、それでいってみましょう!と採用して頂きました(^^)。

で、今日はその部品が完成したのでご紹介。
これです ↓

板金加工(組立後) : アルミニウム A5052P t2.0 試作加工(機械加工品の代用部品)
【板金加工(組立後) : アルミニウム A5052P t2.0 試作加工(機械加工品の代用部品)】

上の部品は、合計6点の板金加工部品を組立てたものです。
組立には合計6本のM2ナベビス(平ワッシャ−付)を使用してます。

これをばらすと以下のような6個の部品になります↓


板金加工(組立前) : アルミニウム A5052P t2.0 試作加工(組立前の板金加工、ワイヤーカット部品6点)
【板金加工(組立前) : アルミニウム A5052P t2.0 試作加工(組立前の板金加工、ワイヤーカット部品6点)】

※写真は長井技研ホームページ製品紹介4にも掲載、更新しておきました。

写真手前の部品2点はワイヤーカット(ワイヤー加工)したので、ちょっと手間がかかりました。
手前左側は2箇所、手前右側の部品は中心に1箇所、凹になっている部分がありますが、ここは深さ1mm凹になっていて、これを組立てるとこの部分が1mm幅の貫通穴として機能するようになります。
(上の組立後の写真)

このあたりと、コーナー曲げRを考慮してピッタリと組付けることがこの部品のポイントといったところでしょうか。

ワイヤーカット(ワイヤー加工)部品以外の4点の部品は、何れもシャーリングでカットして、ケトバシ(フートプレス)での穴あけや、M2タップ加工プレスブレーキでの曲げ加工といったところですので、それほど難しい部品ではありません。

予想外に部品組立がかなり手間でしたが(^^;。
ナベビスがM2なんで、結構小さいものですから。

ありがたいことにご提案をご承諾しては頂いたものの、うまくいくのか多少不安もあったんですが、なんとかうまいこといったのでちょっとホッとしてます(^^)。

こういったご提案は積極的にさせていただいてますのでみなさまもどうぞお気軽にご相談下さい
余計なおせっかいは言わないようにしますんで(^^)。






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